2 01, 2012
イタリア古寺巡礼
仕事が一段落したので、イタリアへ妄想旅行。写真がすばらしいです。フィレンツェの修道院、シエナの大聖堂(あの広場とつながってる道で迷子になった。ゆるい坂道登ると、目の前開けてドーンとね、あのシマシマがね。。。)、ピサの洗礼堂(堂内の1箇所にとっても音が響くポイントがある)、ラヴェンナのモザイク。。。パルマの大聖堂は行ったことないけど、いいなこの写真。山の中の石造りの修道院も。。。ああ「薔薇の名前」また観たいな。
そして、ジャーン、アッシジのサンフランチェスコ教会。清貧を説いた聖フランシスコの教会なのに、没後に作られた聖堂がゴージャスすぎないか?とよく言われるそうだけど、わたしは見た。教会前の広場には、各国の神父さんがいて、希望者にはそれぞれの言葉で中を案内してくれる。わたしたちがその広場で、日本人の神父さんを待っていると、同行していたとっても素敵なマダムに、イタリア人の神父さんが用もないのに、しきりに話しかける。そのきれいなご婦人にだけ。神父なのに、しかもこの教会の前でナンパするとは!イタリア男おそるべし。
イタリアで忘れられないのは、鐘の音。夕方、平野の上にポツンと置かれた石のようなアッシジの街に、赤い陽が当たる。坂道を観光客が帰って行って静かになる頃、ガラーンガラーンとまずサンフランチェスコ教会の鐘が鳴る。同時にサンタキアラ教会の鐘、どこか別の教会の鐘と次々に重なって、赤い夕陽に音が吸い込まれるようだった。平野の向こうには同じく石ころのようなペルージャの街が見える。
わたしたちが訪れた数年後、大地震が起こって、アッシジは圧死寺になってしまった。あれから修復進んでるのかな?あの夕陽が見える断崖のホテルのおじさんは元気かしら。
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ジオットの画は、パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂でも見た。わたしは中1の時、ジオットの絵が当時は革新的なスタイルだったということについて書かれた本を読んで、いつかはその画を見たいと思っていたので、感慨深かったな。
「ジョットという名の少年―羊がかなえてくれた夢」は、絵を描くのが好きな羊飼いの少年ジオットが、高名な画家チマブーエに才能を見いだされ、修行をして画家になったという言い伝えをストーリーにしたもの。絵本なのだけど、レイアウトや絵が、当時の祭壇画のスタイルになっていて、物語を読みながら自然に、中世〜ルネサンス初期の美術様式を知るようになっている。現代の基準からすればうまい絵ではないのに、なんていうか、とっても愛着を感じてしまうのだな。
1 30, 2012
ラジオ番組より2冊
TBS RADIO 2012年01月27日(金) キラ☆キラ オープニング - 小島慶子 キラ☆キラ
TBSラジオ、小島慶子 キラ☆キラをポッドキャストで聞いていたら、小島さんが気になる2冊を紹介していました。小さなお子さんをお持ちの親御さんは、氾濫する情報から「で、どれが本物なの?」と、切実な思いで毎日を過ごしていると思います。小島さんも二人のお子さんをお持ちのお母さん。事故後、ラジオから母親の視点で情報を流し、呼びかけてくれた人です。
児玉龍彦「内部被爆の真実」
中川恵一「放射線医が語る被ばくと発がんの真実」
このお二方は、表面上は異なる見解を持っているのだけど、どちらにも研究者が今現在できるかぎりの誠実な対応があると。どちらかを真実、もう片方をウソと決めつけず、それぞれの本をよく読むと、データが少ないためにまだ正解はわからないながら、立場が異なる研究者が自分の専門を生かしつつ、それぞれ現地で人々のために尽くしていることがわかると。
大事なことをおっしゃってると思います。あのトンデモ本といわれる「人はなぜ放射線に弱いか」でさえ、トンデモ部分に気をつければ、全体としては放射線入門としてすぐれた本でした。ムカッと来る情報のなかにも真実はある。あえて両方に目を通すことは大事だと思います。あと、その一冊だけでなく、著者の他の本も読んでみると、問題に対してどういうアプローチをする人かわかります。
にしても、普通に子育てをするために、普通に健康に生きるために、こんなに情報を精査しなければならないなんて、やはり負担が大きすぎる。たとえ原発と引き替えに豊かな生活があるとしても、今のような状況は間違っている。
1 19, 2012
小澤征爾さんと、音楽について話をする
出ました。グールド、バーンスタイン、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番。わたしは村上春樹の小説を読んで、よかったなあと思ったのは、最初の3部作だけで、その後の作品はなんか後で気持ち悪くなってしまうんだな。
インタリュードのひとつ、「レコードマニアについて」を読んで、ああだからかあとちょっと思った。音楽好きを自称する人で、自分で歌ったり演奏したりしない人は信用できないな。グールドについてえんえん語りながら、ゴールドベルク変奏曲の出だしだけでもちょっと弾いてみようとは思わないのか?
自転車でもそうなのね、乗るのは好きだけどレースを見ない人。レースを見るのは好きだけど乗らない人。ふつうどっちかが好きなら、プロの妙技を見ようとか、ひいきの選手がやってる競技をちょっとは体験したいとか、おもうやろ?バレエ習ってるときもそうだった。自分で踊る派か、劇場に通う派か、まっぷたつ。なんでなんだろか?
というわたしも、実はマニア・オタク道まっしぐらなとこあるけど。この本も一気に読んでしまったし。けどね、これ読んでも小澤征爾の音楽はわからんよ。音楽は本読んでも無駄だから。聴くしかない。それに応えるには自分で歌ってみたり演奏してみたりするしかないのニャ。
1 18, 2012
日本の魚は大丈夫か
魚の汚染が気になる。。。著者は事故後、水産物に関する情報が少ない中、twitterで貴重な情報を流してくれている人。魚は大丈夫なのか?知りたくてフォローしたが、そのうち日本の漁業について知らなかったことがいろいろと。。。最後の1章が、水産物と放射性物質についてで、ていねいでわかりやすく解説されている。
著者のサイト
http://katukawa.com/
著者のツイッター
https://twitter.com/#!/katukawa
1 13, 2012
放射線とのつきあい―老科学者からのメッセージ
NHK ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」の岡野先生。今回の事故に限らず、身近な自然保護の活動においても、とにかくフィールドに出て毎日計測し記録を残す、そういう地道な活動をされているご高齢な人を、ほんとうに尊敬する。自分には知識も技術も根性もなく、無理だーとおもうが、もしかして年齢を重ねればできるようになるのだろうか?だって、あたし若いときはものすごく忘れ物、無くしもの、落とし物が多く、何かについて物事をじっくり考えると言うことができず、その場その場の反射だけで生きていた気がする。それが今ではいくらか落ち着いて、こうやってblogまで書いている。。。アホはかわらないけど。
1 12, 2012
美の歴史
エーコの3部作を発行順の逆に読んで「美の歴史」。のちに「醜の歴史」「芸術の蒐集」に収められる項目もあり、やっぱりこれから読めばよかったな。
着衣のアドニス現代版はジョージ・クルーニーなのかあ。
醜の歴史
パラパラとページをめくると終わりの方に現代の醜として「キッチュ」の次に「キャンプ」の項が。出た!1984年頃、ananだったかoliveだったか少女向けのファッション誌で、「古今東西のキャンプ大事典」が発刊されたという記事を読んで、この本ほしいと思ったのをおぼえている。キャンプにわたしが愛してやまないバレエ(白鳥の湖とか)が入っていることは知っていた。けどそれ以外になるとわからん、そういうことに興味を持ち語り合ってくれる友もいなかった。インテリぽい人がキャンプについてあれこれ書いていることを読む機会はあったけど、何言ってるのかさっぱり理解できなかった。あれから時代が変わって、キャンプは相変わらずキャンプなんだろか?もしかして内容がちっとずつ変わってきてるんじゃ?キャンプではないものを探すのが大変だったりして。。。
1 11, 2012
自由貿易は、民主主義を滅ぼす
2009年「デモクラシー以後」のプロモーションのため来日した際の講演、対談、取材などを集めたもの。断片ながら、そのつど著者の主張が要約されているので、わかりやすい。(わかった気になってしまって、ほんとはわかってないかもしれないという危なさはあるが)
以前「世界像革命」を読んで、「世界各国の家族制度のあり方が、その国の人々の人権と平等にたいする基本的な考え方を決定する」という、そりゃそうだけど今まで誰も気がつかなかった事にガーンとやられた。ドイツ・スウェーデン・日本・韓国・・・は長子相続で権威主義の不平等社会。スペイン・イタリア・フランスなどは平等に相続する平等主義核家族・・・しかし、平等な社会には、それから除外される階層がある。白人以外の人種(アメリカ)、奴隷(古代アテネの民主制)。
トッドの予想は、自由貿易で労働と資本のグローバル化が進むと、世界規模で存在する不平等のレベルが各国の内部に導入される。先進国の中に第三世界並みの貧困層があらわれ、第三世界の富裕者はその国の一般人からかけ離れていく。自由貿易の世界は、本性からして万人の万人に対する闘争を組織する。
わたしは若い頃バリ島に行ったとき、カフェで会ったフランス人から、為替の矛盾について議論をふっかけられて、困って逃げたことがある。天安門事件直後の中国の田舎に行ったときも、若いわれわれが両替した大金を持っているのを恥ずかしく思ったことも。同様に働いているのに、手にする額が違うのはなぜ?日本に生まれたと言うだけで恵まれているのはなぜ?
グローバル化はこういう問題を地面をならすように自然に平らにしてくれるのか?とおもっていたけど、今まわりを見ると、仕事や収入の減少は国民全体に平等に訪れるのではなく、弱い所から(うちみたいな)沈んでいくみたいだ。つまり、グローバル化によって、国ごとの格差がなくなるのではなく、世界に存在する格差が国境を越えて侵入してくるのでは?
地理的に、政治的に近い場所で、貧富の格差が大きい社会は、もめ事が多そうだ。人間の社会とは、完全に平等にすることは無理で、せめてエリアを区切ってここまでは平等、とするのが精一杯なんだろか?
1 10, 2012
原発をどうするか、みんなで決める
5人の対談形式のブックレット。この国民投票を実現させようという試みはネットで知っていたが、正直「だいじょぶなのか?」「望まない結果が出たら逆効果では?」とちょっと及び腰だった。今読み終えて、やってみる価値あるかもと思い始めている。
以下メモ
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飯田 哲也
富を分け合う政治からリスクを分け合う政治へ
危険社会―新しい近代への道 (叢書・ウニベルシタス) [単行本]ウルリヒ ベック (著), Ulrich Beck (原著), 東 廉 (翻訳), 伊藤 美登里 (翻訳)
社会、経済、科学技術の複雑さが増すとともに、政治家も国民も誰もが素人であり、ある分野ではプロである。従来型の代議制民主主義だけで、そうした現代社会に広がっている多様なリスクにかかわる問題を決めるのは無理がある。新しい時代の政治が求められる。それをベックは「サブ政治」と呼んでいる。
宮台 真司
有力議員、有力経済人、有力官僚のトライアングル既得権益者が、住民自治化プランと衝突する。人々が依存から自立へ、共同体自治が進むと、エネルギーの共同体自治にそぐわない電源は否定されるようになる。自動的に脱原発へ。電源の技術的合理性よりも、政治文化・制度の改良に注意を集中するべき。
飯田 哲也
1980年、スウェーデンでの国民投票の際は、投票まで1年間かけて18歳以上のすべての国民が徹底的に学習した。国民投票においては、結論よりもこうしたプロセスが重要。
今井 一
日本で最初に住民投票が行われたのは、新潟県巻町
r2: デモクラシー・リフレクション―巻町住民投票の社会学
当初、住民投票に反対する人たちは、「住民投票は衆愚」「住民エゴ」と批判を展開したが、今はそういう批判がなくなった。衆愚に陥ってはいない事実の積み重ねがあったから。議員よりも多くの市民が問題について深く学習して議論し、十分な判断力を身につけたから。
過去に日本で原発の住民投票を実施した地域は、三重県海山町、新潟県刈羽村、同巻町。原発反対派が圧勝。しかしその前後の選挙では反対派が敗北。吉野川の可動堰、名護市辺野古のヘリポート基地建設でも同様。各地の反対派は選挙では勝てないけど住民投票では多数を制している。住民投票後の選挙で負けても、これらの自治体では未だに原発も可動堰も作られていないし、プルサーマルも導入されていない。住民投票時に示された主権者の多数意志は今でもちゃんと尊重されている。
宮台 真司
宮代先生の3つのスローガン
・<任せて文句を言う社会>から<引き受けて考える社会>へ
・<空気に縛られる社会>から<知識を尊重する社会>へ
・<行政に従って褒美をもらう社会>から<善いことをすると儲かる社会>へ
1 09, 2012
芸術の蒐集
若桑先生、お久しぶりです。また芸術と世界観の有限性についての話題に巡り会いました。この話題について考えるときは、先生が後ろに立っていてくださる気がします。(わたしは単なる一読者。先生とお会いしたこともお話ししたこともありませんが。)
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実用的リスト(有限)と詩的リスト
「終わりなき」増加への嗜好。
ポール・ヴァレリーの博物館批判、その3「その貪欲さが重苦しい」(博物館組織は私的コレクションから生まれ、私的コレクションは略奪から、戦争の戦利品から生まれたという理由による。)
ジョゼフ・コーネル、アルマン、ダニエル・ハーストらの作品は聖遺物の世俗版。使い古しのもの、ほこりまみれのものに対する同一の嗜好。狂気じみた集積に対する嗜好をあらわしている。
・城壁で囲まれ、広場を中心に持つ古代都市=フォルムの都市
・ロサンンジェルス(メインストリートから無限に拡大可能)=リストの都市
「リストの都市」は「開かれた迷路」のような様相を帯びる。
古典時代と中世の全般を通じて、リストはほぼ「一時しのぎ、応急策」であり、その下に常に、可能な秩序のアウトラインが、フォルムを与えたいという欲求が、透けて見える。変わって、近代世界になると、リストは「奇形」への趣味から構築される。バロック時代は、驚異的なものに対する趣味に導かれ、あらゆる分類がリストへ。中世の偉大な「大全」によって認められた世界秩序に最初の打撃を与えるためにリストは使われた。
マスメディアの視覚リストのテクニック
セクシーな美女の無尽蔵な連なり。世界の秩序に疑いを投げかけることを意図していない。反対に、その目的は繰り返し言うこと。あらゆるものが利用可能な豊富と消費の宇宙は、秩序だった社会の唯一のモデルを表現していると
マルクス資本論より
「資本主義者の生産モードが浸透する諸社会の富は、それ自体が商品の莫大な集積として現れる」・店のショーウインドウ・見本市・パサージュ




 (単行本)](http://ec2.images-amazon.com/images/P 4881666940.01._AA240_SCLZZZZZZZ_.jpg)
![イタリア古寺巡礼―フィレンツェ→アッシジ (とんぼの本) [単行本] 金沢 百枝 (著), 小澤 実 (著)](http://ec2.images-amazon.com/images/P 4106022230.01._AA240_SCLZZZZZZZ_.jpg)
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飯田 哲也 (著), 今井 一 (著), 杉田 敦 (著), マエキタ ミヤコ (著), 宮台 真司 (著)](http://ec2.images-amazon.com/images/P 4002708217.01._AA240_SCLZZZZZZZ_.jpg)
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