DARA^2 diary
1999.05.28
Previous day|Next day

体育館のようなチープな会場にはファンがぎっしり詰まっていて、
みんな体育座りしてこっちを見ていた。
ぼくはチャゲ&飛鳥のチャゲだった。

ぼくはチャゲなんだけど、チャゲ&飛鳥の歌なんて全然知らないのだ。
そして困ったことに飛鳥がどこかへ行ったまま帰ってこない。
マネージャーとかスタッフがぼく一人で何とかしろと言う。
だけど、ぼくは歌を知らないのだ。
台本のような楽譜本を手渡されたが、ぜんぶ飛鳥の曲で見てもさっぱりわからない。
知らないコードがたくさんあった。
しかたないから、いいかげんなブルースコードを弾いていいかげんに歌い始めたものの、
1曲歌い終わらないうちにファンが騒ぎ出した。

「チャゲアスは飛鳥でもってんだからしかたねーだろー」

ぼくはそう大声でどなってみたが、会場の騒ぎにかき消されてしまった。
「わかった。今から曲を作るからちょっと待ってくれ」

そう言ってぼくは、歌詞を考え、ギターをぐちゃぐちゃ弾いて、曲を2曲作った。
1曲目は24時間がどうの通信回線がどうのという感動的な歌詞だった。
バラードのようにはじまって、ボサノバのノリになって、
しまいは弦が切れるくらいガチャガチャのストロークで攻めまくった。
もうやけくそだった。


Go To: digital OSHIGET! | 掲示板「ぶんみゃく」(仮題)